えっ!まだ7割の歯科医院がタービンを滅菌してなかったの?!
5月18日の読売新聞に「歯削る機器7割使い回し」という記事が載りました。
私の感想は「まだ、7割もタービンやバーを滅菌していない歯医者があるの??」という感じでしす。
新聞の表現を正式名は「ドリルの柄=タービン」、「ドリル=バー」というふうになります。
その後、歯科材料屋さんによると、大量のタービンの注文が入って、生産が追い付いていないらしい。
実際はタービンだけ買ってもダメなんです!『クワトロケア』という秘密兵器が必要なのです。
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当院ではどうなっているか? もう15年以上前からちゃんと滅菌しています。
使ったタービンは水で洗った後
秘密兵器クワトロケアに入れます
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クワトロケアはタービンの内部の汚れを高圧のオイルで洗浄する器械なんです!!
だから、この器械が無くて、滅菌したらどうなるか?
タービンの汚れが内部で溜まって壊れます。だから、タービンの本数をそろえても、
内部の洗浄器械がないと、続かないのです。
内部を洗浄した後、滅菌器に入れます。
普通滅菌する場合はオートクレーブをいう滅菌器を入れますが、
1時間ぐらいかかります。そこで、ステリマスターをいう15分ぐらいで
同等の滅菌ができる器械をつかいます。
ステリマスター (今の名前はステイティム)
↓
タービンとかコントラ(エンジン用のドリルの柄)は絶えず使うので、
袋に入れてません。出来立てはアツアツです。
この器械は乾燥の時間が無いので、早く滅菌できるのです。
弱点はドイツ製(カボ社)であることです。
KaVo(カボ)社は1908年にドイツのベルリンでできた会社です。
1928年には世界で初めて、滅菌できるタービンを作った会社でもあります。
ところが、時々壊れるのです。
しかも、全く機能とか関係ないところが・・・
滅菌器の蓋がとれる・・・滅菌はできます
滅菌器の表示部に水滴がついて見えない・・・滅菌はできます
滅菌用の籠が入るところがガクガクして動く・・・滅菌ができます
etc・・・
歯科材料屋のN川君が修理と点検をしてくれます
そこで日本製もあります
EX クレーブⅡ
日本製は壊れません!!
しかし、10年前にはありませんでした・・・(^^)
医療承認を取るのに時間がかかったと思います。
一台は予備なのです。
このような器械をそろえていないと十分な滅菌ははできません。
タービンに付けるバー(=ドリル)もこの器械で滅菌します。
歯の根っこの中を治療するリーマー、ファイルもこの器械で滅菌します
治療中絶えず袋を破っています(^^)